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北九州で「ドローン宅配」実験 1.4キロ離れたへき地に

荷物を受け取る酒井さん(右)

荷物を受け取る酒井さん(右)

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 北九州の「畑貯水池」(北九州市八幡西区畑)で11月16日、へき地におけるドローン宅配の可能性を探る実証実験が行われた。

宅配に使われた「エアロセンス」のドローン

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 北九州市と佐川急便、ドローンを使った自動航空測量などを行う「エアロセンス」(東京都文京区)が中心となり、人口が少なく交通の不便な同貯水池周辺で災害時に道路が遮断されたことを想定し、ドローンによってドラッグストアの商品(約500グラム)を宅配する実験を行った。

 貯水池西端の駐車場から離陸し高度約70メートルまで上昇、数分後、約1.4キロメートル離れた料理店「森口屋」(同)の駐車場に着陸。取り付けられた宅配ボックスを外し、同店の主人・酒井憲作さんに手渡された。

 ドローンの飛行を担当したエアロセンスの嶋田悟さんは「事前にプログラミングしたA地点からB地点まで、ドローンを自律航行させて飛ばす技術を持っている。出発地から見えない場所に飛ばして無事物を届けることができたという成果は大きい」と言い、佐川急便の内田浩幸さんは「まずは行政の規制緩和が先決だが、(ドローン活用を)顧客と消費者を結ぶ一つの手段として注目している」と期待を込める。

 主幹した市の商業・サービス産業政策課の石松亮介さんは「日本の法律では、ドローンを使った輸送事業などは想定されていない。この実験がすぐ何かに応用できるとは考えていないが、今後、さまざまな分野で活用されるであろうドローンの開発実験場所として北九州市を選んでいただくためのデモンストレーションと考えている」と話した。

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