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北九州生まれの欧文フォント「CCA Art Sans」-「CCA北九州」が発表

「Helvetica(ヘルベチカ)」や「Gill Sans(ギルサンズ)」と並ぶ「シンプルで長く愛されるデザイン」という。

「Helvetica(ヘルベチカ)」や「Gill Sans(ギルサンズ)」と並ぶ「シンプルで長く愛されるデザイン」という。

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 八幡の「現代芸術センター CCA北九州」(北九州市八幡東区尾倉2、TEL 093-663-1615)は8月30日、オリジナルフォント「CCA Art Sans」を発表した。

HelveticaやGillSansと比較したコンセプトブック。

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 オープンタイプフォントで、太さや斜体のバリエーション「Light 」「Bold」「Light Italic」「Bold Italic」の4種類。「海外では、ニューヨーク近代美術館などがオリジナルフォントを開発した例があるが、国内の美術館やアート関連施設では初めて」と同センター担当者。「北九州生まれの欧文フォントを世界的に広めることで、『ものづくりの街、北九州』の情報発信になれば」とも。

 書体をデザインした河野英一(こうのえいいち)さんは、「アルファベットとひらがなや漢字の混在が美しい」と評価され、マイクロソフト・ウィンドウズ標準フォントに採用された「メイリオ」や、「チューブ」や「アンダーグランド」と呼ばれ親しまれているロンドン市営地下鉄のサイン用書体「New Johnston」を開発したことで世界的に知られる。

 河野さんは、1970年代に書体デザイナーとして英国に移住。DTP(デスクトップパブリッシング)の普及後はパソコンに搭載するフォントのデザイナーとして活躍してきた。現在、同センターのディレクターを務める中村信夫さんがロンドンの「ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ」留学中に河野さんと交流を持ったことがきっかけで今回の企画が実現した。

 一般的に、フォントデザイナーは「美しいスタイルを維持しながら、小さく表示しても読みやすく、限られた紙面に多くの文字を入れるための省スペース性」を念頭にデザインする。今回発表された「CCA Art Sans」は、グラフィックデザイナーらが好んで多用する「Helvetica(ヘルベチカ)」や「Gill Sans(ギルサンズ)」と並ぶサンセリフ体(飾りの少ない書体)だが、それらと比べても「ベーシックなデザインで、省スペースでありながら可読性は高く、長く愛され続けるデザイン」という。

 「現在、公開に向け準備中で、年内には無料ダウンロードできるようにしたい」と担当者。

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