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北九州市立「いのちのたび博物館」がリニューアル-世界初ティラノサウルス「スー」も

入館早々「スーとして知られるティラノサウルス・レックス」が出迎える

入館早々「スーとして知られるティラノサウルス・レックス」が出迎える

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 北九州市立自然史・歴史博物館「いのちのたび博物館」(北九州市八幡東区東田2、TEL 093-681-1011)が3月23日にリニューアルオープンし、来場者が毎日3000人を数える人気を集めている。

世界最大の翼竜と言われる「ケツァルコアトルス」

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 北九州市制50周年と開館10周年を記念して、「自然史コーナー」を中心に展示物の大幅な入れ替えを行った。同館は、前身の「北九州市自然史博物館」時代から、「標本の収拾に注力し、通算30年以上かけて展示物のコレクションを築いてきた。『世界や日本でここだけ』というものを多く集めてきた」と自然史課課長・藪本美孝(よしたか)さん。

 今回のリニューアルの目玉となる「スーとして知られるティラノサウルス・レックス」は、米シカゴの「フィールド自然史博物館」から許可を受けた「世界初」の展示。ほかに、翼長14メートルの世界最大の翼竜「ケツァルコアトルス」や、「世界唯一のシーラカンス化石復元骨格」(3.8メートル)など、「わかりやすく大きな骨格標本を導入することで館の魅力を向上させた」と藪本さん。リニューアルには「約3億円」をかけたという。

 毎年約30万人が来場する同館。藪本さんは「一般的に博物館は5年経過すると来館者が減り始めるが、開館以来10年間、来場者数を維持している。博物館の3本の柱と言われる『収拾』『調査研究』『展示(教育)』に注力した結果。次の10年もさらに努力していきたい」と抱負を話す。

 展示物の解説方法も工夫を凝らした。「館内に来場者も利用できるWi-Fiを設置し、解説には15台のiPadを導入した。博物館というと旧態依然としたイメージで捉えられがちだが、最新の機器でわかりやすく『最先端』のイメージにした」という。恐竜に対する調査研究は毎年のように進み、「以前はうろこ状の皮膚で覆われていたと考えられていたが、いまは羽毛や体毛で覆われていたという研究が一般的になりつつある」といい、「それらを紹介するコンテンツの更新を容易にするためにもIT機器による解説は有効」とも。

 ほかに「白亜紀の北九州市にどんな生物がいたか」や「アンモナイトの第一人者」による調査研究成果、世界記憶遺産にも登録された「山本作兵衛 炭鉱記録画」、「こどもミュージアム」などのコーナーも用意する。

 開館時間は9時~17時。入館料は、大人=500円・高校大学生=300円・小中学生=200円。

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