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小倉の唐揚げ店「北湘」自家製ラー油 3000本売るヒット商品に

西さん(右)と同店のスタッフ。実家の「合馬茶屋」庭で。

西さん(右)と同店のスタッフ。実家の「合馬茶屋」庭で。

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 唐揚げ専門店「北湘」(北九州市小倉北区田町、TEL 093-581-0549)が、2月から販売している「ラー油」の出荷が3000本を超えるヒット商品となった。

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 店主の西優衣さんが昨年「タイの宮廷料理人をしていたという人と知り合い、レシピを教えてもらい商品化を思いついた」という同店のラー油。伝授されたレシピをアレンジしながら、「唐揚げだけでなく、広く一般に使える調味料や薬味として買っていただけるように」試行錯誤を繰り返し商品化にこぎ着けた。

 友人からの「実家のタケノコ園で取れるタケノコを入れてみては」とのアイデアを取り入れ、既存の「極辛」「旨味」のほか、現在は「筍(タケノコ)」を加えた3種を販売している。西さんの実家はタケノコ料理を提供する「合馬(おうま)茶屋」(小倉南区合馬)で、春先からゴールデンウイークまでの繁忙期には、平日でも長い行列ができる人気店となっており、西さん自身もこの期間は接客などの手伝いをしている。

 生命保険会社の営業をしていた西さんが2012年に起業した同店。「営業として走り回っていた当時、打ち合わせ先に差し入れとしてよく持参していた唐揚げを、どうせなら自分の店で作れないかと気軽な気持ちで店を開いた」という。保険営業と唐揚げ店を並行して行ってきたが、想像以上に(唐揚げ店の)数字が思わしくなく、「肩入れすればするほど保険会社の顧客に迷惑をかけるようになり、思い切って唐揚げ店一つに絞った」と振り返る。

 同店は、毎年9月開催される「北九州からあげ王座選手権」で2連覇した実力を持ち、北九州で撮影される映画やコマーシャルの「ロケ弁」としてもよく利用されている。「撮影スケジュールの定まらない突発的な弁当注文に応じてきたことや、イベントで上位入賞できたことは自分を信頼して集まってきてくれたスタッフのおかげ。スタッフの笑顔に報いたい」と、ラー油を年間通じてコンスタントに販売できる商品にするという熱い思いもある。「今春、タケノコのシーズンに入ったことで徐々に人気が出て、『筍』だけで約2000本。ほかの2商品と合わせて3000本以上売れた」と笑顔の西さん。「タケノコ以外の具材も考えなくては」と意気込みも見せる。

 ラー油(1本1,000円)は「北湘」「合馬茶屋」のほか、ホームページで販売している。

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