昨年12月火災被害に遭った小倉の民間インキュベート施設「メルカート三番街」(北九州市小倉北区魚町3)の一部テナントが2月2日、営業を再開した。
「水玉食堂」は焼け落ちた屋根が取り払われ、本格的な復旧工事が始まった
同施設は2011年6月、公募によって集まったフラワーデザイナー、エスプレッソカフェ、照明デザイナー、建築家、グラフィックデザイナー、セミオーダー服飾雑貨店、ギャラリーショップ、手作りおもちゃセレクトショップ、レトロ食堂などにより開業。「北九州ではインキュベートは行政が行うもの」という常識を破り、民間主導の事業として注目された。
昨年12月16日深夜に隣のビルで起こった火災により類焼し、「水玉食堂」はほぼ全焼、その他のテナントも消防水の浸水などで営業を閉ざされた。その後、フェイスブックなどソーシャルメディアを通じ支援の輪が広がり、がれきの撤去や荷物の運び出しに多くの人々が関わった。
開業したのはギャラリーショップ「数奇物デザイン」とおもちゃセレクトショップ「キステ」、店舗の開業はまだだが、施設入口でコーヒーの露天販売を始めた「カフェ・カクタス」の3者。その他のテナントは、外壁の修復など大規模な工事が残り、本格的な再開は3月末を予定する。
「明かりをともすことで、『メルカート三番街』が前に向かって歩きはじめたことを知らせたい」とカフェ・カクタスの丹波地さん。
営業時間は「まだ再始動したばかりで助走中のため」定まっていない。