2012年開館予定の「北九州市漫画ミュージアム(仮称)」の「サポーターミーティング」が7月14日、北九州市役所で行われた。
同館は、松本零士さん、畑中純さん、わたせせいぞうさん、北条司さんなど、北九州市ゆかりの漫画家たちの作品を中心に、散逸の恐れのある著名作家の貴重な原画などを収集し資料として保存・展示する施設として、小倉興産21号館(北九州市小倉北区浅野2、旧ラフォーレ原宿小倉)の5~6階部分(約2300平方メートル)に計画されている。自治体が単独で運営する総合漫画博物館としては全国初の施設となる。
ビルを所有するアパマンショップホールディングスは、同館開館に合わせて漫画関連のテナントも誘致し、ビル全体をリニューアルする予定。
今回のミーティングには、漫画家や同人誌主宰者、イベントプランナー、音楽プロデューサー、グラフィックデザイナーなど約30人が出席。「漫画の概念は幅広い、時代背景や性別、年齢でイメージするものは全く違うが、幅広いオーディエンスに楽しんでいただける施設づくりを行う」と、担当する事務局の表(おもて)さん。「漫画の描き方や、ストーリーの組み立て方など、次世代の漫画家を育てるための講座も計画している」とも。
閲覧コーナーには、これまで市民から寄せられた漫画約4万3000冊(2万6000種類)のうち、テーマごとに仕分け整理した約2万冊を展示する。「基本的に新刊は置かず、過去のもの、それも価値あるものを中心に蔵書したい」と表さん。
ミーティングの参加者からは、「1階のインターネットカフェとの差別化を明確に」「漫画の中に北九州が出てくるようロケーションの誘致もすべきでは」「コミケ開催時は、市内に点在する他のコンベンション施設との連携を」「漫画大使を任命して台湾の漫画コンベンションにPRに行っては」など活発な意見が交わされた。
集客目標は年間10万人。入館料などは未定。