アジア雑貨専門店「ありん」(北九州市小倉北区弁天町)が9月、日本製靴下の販売を始める。
同店は、「海外旅行が趣味。特にアジア方面で買ってきたお土産が好評で、アジア雑貨の販売を始めた」という店主の島内光美さんが2005(平成17)年、「日々の暮らしにアジアの手仕事」をコンセプトとしたネット販売店として起業した。その後「現地にできた友だちを通じて、タイやインドの製造工場を開拓」し、扱う商品もバッグや財布などの革製品、木綿や麻を使ったアパレルなどに分野を広げてきた。
「天然素材の触感を持ち味とし、日本人の好みに合わせたデザインで発注するなど工夫を重ねてきた。定番商品をリピート買いする固定客も増えた」という島内さん。近年は、タイの工場で作った革のアイフォンケースが好評で、「出荷数は数万というヒット商品」になったと言う。
「(昨年から)思うように現地の工場に行けず、細かな打ち合わせができていない。これまでのものづくりとは違った観点や手法が求められている」と考えていたときに、国内メーカーの、リサイクルコットン(も綿撒糸)を使った靴下に出合った。「もともと、フェアトレードやSDGsに適した、エシカルなものづくりをしてきた。エシカルなものであっても商品としてしっかりしたものでなければいけない」という同店のコンセプトにも合致した。
「リサイクルコットンは古いコットンを使っているわけではなく、糸を紡ぐときに床にこぼれ落ちる落ち綿(わた)を集め新しい糸に再び紡いだもの。独特の凹凸感や質感が特徴で足先に優しい靴下」と言う。「ごみを減らすことができ、環境にも優しい」とも。
同商品は現在クラウドファンディングサイト「Creema(クリーマ)」で販売予約(3,300円~)を受け付けている。