小倉・船場町に11月23日、オリジナルジュエリーショールーム「HOLIC(ホリック)」(北九州市小倉北区船場町7、TEL 093-512-5454)がオープンした。(小倉経済新聞)
特注オーダーで製作された、直径約1センチメートルの中に掘られた蛙のカフリンクス
ジュエリー作家として活動中の増崎啓起(ひろき)さんが手がけるアトリエ併設のショールームで、自らデザインし制作するオリジナルブランド『GIFTED』のコレクションと「コンテンポラリー・ジュエリー」と呼ばれる作家性の高い1点物のジュエリーが約2.5坪の小さな店内に並ぶ。「高価な宝石などをちりばめた永遠の価値をうたうエターナルジュエリーに対し、素材や様式に捕われずに、作家性の高いジュエリーが70年代からヨーロッパを中心に拡がりを見せ、欧州ではコンテンポラリージュエリーというジャンルが確立されている」という。
増崎さんは16歳で国内のジュエリーブランドに入社し、シルバーアクセサリー職人として修業を始めた。その後2001年から4年間ジュエリー製作専門学校に通い、在学中の2004年から国内外でコンテンポラリー・ジュエリー作家として活動している。専門学校卒業後「6年かけて準備したという『ヘリット・リートフェルト・アカデミー』への留学は『学べることがあまりなかった』と1カ月で退学」した。
ブランド名義「GIFTED」として昨年初めてコレクションを発表したが「東京のスピード感とものが次から次へと生まれては消費されるサイクルから逸脱したいと、震災以降強く感じるようになった」ことと、妻・明子さんの郷里である北九州の「川や小さな商店の雰囲気がアムステルダムに似ている」という雰囲気にほれ込んで小倉で開業した。「10年以上前から作品で鉄を扱っているが、北九州は鉄の街でもあり何か縁を感じる」と、これからの製作に意欲的だ。
店頭ではオリジナルブランドアイテムを基本としたカスタムオーダーやフルオーダーに対応している。主な商品は「シルバーネックレス」(2万円前後~)、同シリーズ「ブレスレット」(7万円~)、「カフリンクス」(2万8,000円~)、「K18YGマリッジリング」(レディス5万円~、メンズ9万円~)など。メーンのターゲットは「30代~40代、落ち着いた大人の男女が長く身に付けられるものを」と語る。「来春以降は、ゴールドをメイン素材としたレディスラインの展開や、国内のコンテンポラリージュエリー作家の作品の取り扱いも始めたい」とも。
営業時間は12時~19時。火曜定休。