日本の代表的な古典をテーマとする企画展「源氏絵と伊勢絵、恋ものがたりの世界」が4月1日、出光美術館(北九州市門司区東港町2)で始まった。
在原業平(ありわらのなりひら)の和歌を軸に男女の恋愛をはじめ、友情や親子の情愛といったさまざまな人間模様を鮮やかに描く「伊勢物語」と、光源氏の恋愛の変遷をつづった「源氏物語」。同展では、これらを描いた「源氏絵」と「伊勢絵」を集め、実際の作品を通じて共通する場面やモチーフ、その魅力を探る。
全54帖(じょう)から成る「源氏物語」の全体像を描いた伝土佐光吉(とさみつよし)による六曲一双の「源氏物語図屏風(びょうぶ)」や、「伊勢物語」のあらすじに沿うように描かれた伝俵屋宗雪(たわらやそうせつ)による屏風絵「伊勢物語 業平東下り図屏風」などを公開している。
展示期間は、前半=24日まで、後半=4月26日~5月22日。後半は一部の展示内容が変更され、重要美術品に指定される岩佐又兵衛(いわさまたべえ)の「野々宮図」「在原業平図」などが公開される。
開館時間は10時~17時、月曜休館。入館料は、一般=600円、高・大生=400円、中学生以下無料。