小倉のIT関連企業「ジョイアス」(北九州市小倉北区浅野2)が3月27日、音声を発する抱き枕「痛すぽ」の商品化を発表した。
等身大のアニメキャラクターを全面にプリントした抱きまくらで、特定の場所をなでると声優の声で「痛いでしょ!」「ふえぇーー」「あーん、触らないで!」「にゃんにゃん」などの音声を発する。社長の内村康一さんによると、「たたく」「放置する」などをして「怒らせる」と声を発しなくなる設定も盛り込む。
内村さんは、慶応大学藤沢キャンパスを卒業後、IT関連会社に勤務。後に九州工業大学の研究職に就き、大学で布センサーの技術に出合い、製品化の着想を得たという。
「もともと布の感触を数値化する真面目な技術だが、一般に広める方向性としておもしろいと感じた。たたいたことをフィードバックできるセンサーは数多くあるが、『なでる』行為に反応するセンサー技術はまれ」と内村さん。「枕を触る強さや場所によって発する言葉を換え、人工知能によって感情を制御している」とも。
声優の声はスマートホン向けのアプリ経由で追加でき、新しいキャラクターや声優を適宜追加していく予定という。「声優やCG作家、イラストレーター、脚本家のデビューの場としても『痛スポ』は使える。クリエーターのデビューを促せたら」と期待を込める。
小売価格は3万4,560円を予定。出荷は6月頃を見込む。