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中国料理「耕治」が小倉・魚町に復活 鳥町食道街火災から1年半ぶり再開

勝山通りに復活開業した「耕治」

勝山通りに復活開業した「耕治」

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 小倉・魚町の中国料理店「耕治」(北九州市小倉北区魚町2)が7月8日、鳥町食道街火災による被災から約1年半ぶりに営業を再開した。

中村勘九郎さんが「直々に持ってきてくれた応援メッセージのうちわ」

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 1955(昭和30)年に創業し、鳥町食道街で営業していた同店。2024年1月に発生した火災で店舗を失い、再建を模索してきた。社長の平野桂之介さんは「被災直後から移転先を探していたが、中華料理特有の厨房(ちゅうぼう)工事のハードルが高く、希望に合う物件が見つからなかった。今年1月にようやく現在の場所に決まり、勝山通り沿いという交通量も人通りも多い立地で再開できてうれしい」と笑顔を見せる。

 今回の火災では34店舗が被災し、再開のめどが立たない店も少なくないという。平野さんは「元の場所から約100メートルの場所で営業を再開できた。復活の象徴となれるよう頑張りたい」と意気込む。

 店舗面積は約2倍の300平方メートルに拡大したが、「ゆったりした造り」にしたといい、座席はカウンター席と2人~6人掛けのテーブル席合わせて約60席を用意する。平野さんは「金融関係の会食などプライバシーを重視するお客さまも多く、以前は1室だった個室を3室(6人~10人用)に増やした」と話す。

 同店は創業当初、「東京支那そば 耕治」の屋号でしょうゆラーメンを看板メニューにスタート。その後「シューマイ」などメニューを増やし、次第に「高級中国料理」を掲げる店に成長した。作家の故・松本清張さんが「ふかひれラーメン」を目当てに通ったほか、故・永六輔さんら文化人との交流もあったという。

 店内には書画や美術品が並ぶ。平野さんは「店の象徴だった北大路魯山人の掛け軸3本は火災で失ってしまったが、運よく無事だった書や絵画に加え、新たに勝海舟や西郷隆盛、山岡鉄舟の書などを買い足して展示した。舌だけでなく、目の肥えたお客さまにも楽しんでもらえたら」と話す。

 主なメニューは、「しょうゆラーメン」(1,230円)をはじめ、「たんたんめん」「あげやきそば」(以上2,310円)、「ふかひれラーメン」(6,050円)、「ふかひれ姿入りラーメン」(1万9,800円)、マーボー豆腐(2,640円)、八宝菜(3,080円)、酢豚(3,300円)、「牛肉とピーマンの細切り炒め」(4,620円)、「あわびのカキ油炒め」(1万1,550円)など。このほかラーメンセット(2,200円~2,400円)、ランチセット(2,860円)、コースメニュー(7,700円~1万3,200円)もそろえる。

 営業時間は11時~21時30分。

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