1955（昭和30）年創業の老舗中華料理店「耕治（こうじ）」（北九州市小倉北区魚町2）が10月18日、70周年を迎える。

勝山通りに面した「耕治」の店舗

　人気メニューの「鶏そば」「やきめし」でなじみの地元民や旅行者に世代を超えて親しまれる同店。2024年3月には鳥町食堂街の火災で店舗が全焼し、長年店を支えた調理場や調度品を失ったため一時休業を余儀なくされた。

　その後、店舗再建に向けた取り組みが始まり、同年10月に「火災からの復活」を掲げて営業を再開。出店場所を変え、「勝山通り」に面する新店舗では、往年の味や旧店舗のイメージを受け継いで再スタートを切った。店内には、昨年の火災で焼け残った書画や美術品に加え、勝海舟、西郷隆盛、山岡鉄舟の書などを展示している。
　10月17日～22日までの6日間、創業70周年を記念した特別メニューを用意する。期間中、「鶏そば」にチャーシューとメンマを加えた特製バージョンと、創業当初から親しまれる「やきめし（小碗サイズ）」をセットにした「創業記念特製鶏そば＆やきめし小碗セット」（通常2,400円）を1,000円で販売する。

　社長の平野桂之介さんは「火災後も変わらずご支援いただき本当にありがたかった。感謝の気持ちを込め、今回は謝恩価格で提供させていただく。おかげさまで創業70年という節目を迎えられたことに心からお礼申しあげたい」と話す。

　営業時間は11時～21時30分。特別メニュー販売は17時まで。