北九州市内の河川各所でゲンジボタルの飛翔が最盛期を迎え、見物人が多く訪れている。「北九州市ほたる館」(北九州市小倉北区熊谷2)そばの小熊野川で300匹以上のホタルが観測された。
同館によると、他の河川の観測数は、槻田川(八幡東区)937匹、板櫃川(小倉北区)77匹、黒川(八幡西区)1216匹、原田川(若松区)225匹、山寺川(小倉南区)654匹(いずれも5月・6月の観測日の最高の数)など。
北九州市は「Green Frontier-環境モデル都市」として、河川の浄化にも早くから取り組み、1979(昭和54)年、小熊野川でホタルの幼虫の放流を開始。以来30年以上にわたって、市民と協力しながらホタルをはじめとした水生生物の生態系保全に力を入れている。水辺の環境保全や水生生物の調査研究を行う同館では、年間を通じてホタルの生育状況や昼間でも光るホタルを観測できる。
同館の学芸員・吉開さんは「今年は、一段と少なかった昨年に比べ飛翔状況は良好で、多い川では1000匹以上観測された。時期的にはそろそろ見納め」と話す。