小倉・船場町の「紫江’S II」2階に6月15日、老舗イタリアンレストラン「ラ・パペリーナ」(北九州市小倉北区船場町12、TEL 093-522-0688)が移転オープンした。
営業時間中は「積極的にお客さまへ料理の感想を聞いて回る」大野さん
移転は元の店舗があった「リバーウォーク北九州」地階フロア全面リニューアルによるもの。新店の席数は43席、店舗面積は36坪。
店主の大野憲治さんは1970(昭和45)年に、「近藤会館」(船場町2)に同店を開業。「300万円の開業資金は丸々借金で賄い、カウンター9席だけだった」と振り返る。その後、「こつこつとナイフやフォーク、食器を買い足したり、飾る絵を買ったりしながら」魚町に移転し、約75坪の大型店へと成長させた。
「途中、開業した郊外型店舗を2年で閉店するなど回り道もした」中、9年前に開店したリバーウォークの店では、「拡大路線は止めて、『おいしい物を素早く提供する』ための経営の効率化に注力した。結果、メニューのパスタそれぞれにファンが付くなど、売り上げは好転し、順調に業績を重ねた。
今回の移転は施設の事情によるものだが、「移転リニューアルを機に、飲食業界が抱える問題を調理師人生最後の賭けとして解決していきたい」と意気込みを見せる。「調理師の労働時間が長いことや、低賃金であることは20年前から何一つ変わっていない。厨房(ちゅうぼう)の環境を良くし、素材や調理法を効率的に解決すれば、若者の飲食業界への見方も変わる。それがひいてはお客さまのためにもなる」と話す。
ランチメニューは「パスタランチ」(1,300円)、「スープランチ」(1,000円)、「シーフードカレーランチ」(1,400円)、「パペリーなおすすめランチ」(1,800円)。ほかにアラカルトでパスタメニューの「和牛のミートソース」(1,100円)、「ペスカトーラ」(1,400円)、「生ウニのスパゲティ」(1,600円)、「カルボナーラ」(1,200円)などをそろえる。
営業時間は11時~22時。