小倉の住宅街の建設工事現場(北九州市小倉北区大畠1)で7月25日、「旧小倉鉄道添田線」の線路跡が見つかった。
約150坪の月極駐車場だったものを、住宅メーカーによる宅地開発に伴い建設業者が整地作業中に、地面の下から「線路の橋台部分」が出てきた。「パワーショベルで掘削中に硬いものに突き当たった。まさかこんなものが埋まっているとは」と工事関係者。「ここにかつて線路があったことを知らない人が多い。壊すには惜しいが、工事を遅らせるわけにはいかないので、28日には取り壊す」という。
「添田線」は、「東小倉駅」(高浜1、現在は貨物専用駅)と「添田駅」(田川市添田町)を結び、1915(大正4)年に開業した。1943(昭和18)年、戦時買収により国鉄「日田線」となり、1956(昭和31)年、線路の付け替えに伴って小倉~城野間の「日豊線」に乗り入れるようになった後、「貨物専用線」として存続したが1962(昭和37)年に廃線となった。