小倉・旦過市場の「大學堂」(北九州市小倉北区魚町4)で11月20日から、施設を運営する学生らの「学位請求論文執筆ライブ」が始まった。
市場の店主らを相手に縁台将棋を行うなど、地域住民に溶け込む「大學堂」
北九州市立大学文学部人間関係学科などに所属する学生らが「市場の店主や来場客らとの交流を通じて社会生活の実験の場」として運営する同施設。指導する竹川大介教授から次々と出される運営アイデアに翻弄(ほんろう)されながら「勉強やアルバイトと両立させながら自主運営している」という修士論文執筆中の門馬一平さん。
施設運営と論文執筆を両立させるための苦肉の策として出たアイデアが「合宿形式で論文に挑む」というもの。「市場の来場客がオーディエンス」といい、「見られることでペンも走るし、意外と集中もできる」(卒論執筆中の東亜紀さん)。差し入れや激励は「大歓迎」とも。
現在、「パプアニューギニアの原始貨幣を介した交易と社会関係」(門馬さん)、たこ揚げに魅了された大人たちに着目した「凧をめぐる社会関係と製作技術の工夫が人を引きつける理由」(東さん)のほか、鷹匠(たかじょう)に弟子入りし実際にタカ狩りを行った南香菜子さんら7人の学生が日替わりで論文に挑んでいる。
開催時間は10時~17時。12月20日まで。