福岡県苅田町のタイヤ販売会社「オートウェイ」が昨年11月に制作しユーチューブに投稿した動画「雪道怖い」が世界のネットユーザー間で「怖すぎる」と反響を呼び、今年になり再生回数が700万回を超えた。

　主に海外生産のタイヤやホイールを輸入し、サイトを通じて「通信販売」する同社。ユーチューブには独自のチャンネルを設け、これまで「一般にはなじみがない『通販でタイヤを買うシステム』」などの説明動画を投稿してきた。

　昨年9月、「冬用タイヤの重要性」を訴える動画プロモーションの企画提案を広告代理店「BBDO JWEST」（福岡市）に依頼し、クリエーティブチームの眞鍋海里さんと冨田浩一郎さんがこれに当たった。公開した11月以降、海外メディアがいち早く反応し、国内のテレビ局が追従するかたちで報道が相次いだ。

　「予算の関係上、動画投稿風に画質を荒くし、実際には雪は積もっていないがCGで雪を降らせた。雪女は地元のモデルさん」といい、制作に当たり最も苦労したのは「怖そうな道を見つけること。県内の心霊スポットと呼ばれるところを手当たり次第に走り回った。撮影箇所は福岡市早良区の某所」という。編集に当たり「ホラー映画『パラノーマル・アクティビティ』や『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』などを再度見て、最も怖い間のとり方を研究した」とも。

　フェイスブックを通じて動画の存在を知った小倉経済新聞大谷編集長は「本当に閲覧注意。心臓に悪すぎる。冬用タイヤは用意した方がいい」と話す。オートウェイ通販事業部企画制作課の岡本翔さんは「冬用タイヤに履き替えることの重要性を訴えたかった。その先にオートウェイの社名やタイヤの通販というキーワードがつながれば」といい、「今後も個性的なコンテンツを提供して、面白いことをやる会社というイメージをつくっていきたい」と抱負を話す。