小倉・紫川に架かる10本の橋を屋形船で巡り、その由来や特徴を聞く「紫川『語り部』屋形船」が3月29日・30日、勝山公園「水上ステージ」(北九州市小倉北区城内3)を発着点に行われた。
原鶴温泉(朝倉市)から運ばれた「筑後川の屋形船」の船上で、「鉄の橋」「風の橋」「木の橋」などを巡りながら約3キロのコースを40分かけて運航した。あいにくの雨模様にもかかわらず、2日間で約400人の市民が、普段は目にすることができない視点から眺める紫川河畔の風景を楽しんだ。
それぞれの橋のエピソードを、地元劇団「のこされ劇場≡」主宰の市原幹也さんが史実に基づいて創作した脚本を、それぞれの屋形船に乗り込んだ3人の「語り部」たちが、名調子や寸劇、数え歌などを交えて繰り広げた「語り」に、船内は終始和やかな雰囲気に包まれた。
「語り部」の一人として参加した橋本隆佑さん(劇団「超人気族」)は「お客さまの前で語っているうちに、何より自分自身が熱くなり楽しむことができた。その空気がお客さまに伝わってくれていれば」と話していた。