小倉の魚町銀天街(北九州市小倉北区魚町1~3)で7月1日、夏の風物詩「小倉祇園太鼓」の打ち初め式が行われ、25団体約300人が太鼓を力強く打ち鳴らした。
「魚町銀天街アーケード」内、約400メートルに25団体30基の太鼓が並んだ
毎年この日は、本番の「太鼓競演会」に向けた「練習解禁日」で、この日を境に市内各地の街角で太鼓の練習音が響き渡る。アーケード内で行われる打ち初め式はその幕開けを知らせる「小倉の夏の風物詩」となっている。
1618年、当時の藩主・細川忠興によって豊前の国一帯を襲った干ばつなどの厄災よけに初められたという小倉祇園祭りは、京都の祇園祭に倣った「能行事」で、当初は鼓(つづみ)や笛などを使うのみだった。後に太鼓が導入されたことで市民が打ち鳴らし始め、「天下太平」「国土安泰」「五穀豊穣(ほうじょう)」「商売繁盛」「家内安全」の願いが込められるようになり、じゃんがらと呼ばれる鉦(かね)も加わり独特のリズムを刻むようになっていった。
今後のスケジュールは、7月18日=宵祇園、19日=平松御神輿(おみこし)祭、おもてなし太鼓、太鼓競演大会、20日=据え太鼓競演会。