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「高倉健さんの思い出」、北九州フィルムコミッションに聞く

門司区役所では「健さんが座った椅子」が展示されている。

門司区役所では「健さんが座った椅子」が展示されている。

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 11月10日に亡くなったと報道された高倉健さん。遺作となった映画「あなたへ」は2011年10月から11月、門司港の門司区役所や西海岸でロケされた。ロケを誘致した北九州フィルムコミッション(事務局=北九州市小倉北区城内1)の日々谷健司さんにエピソードを聞いた。

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 中間市出身で「東筑高校」(八幡西区東筑1)に通った高倉さんは、同窓生やゆかりの人々が多く、「健さん」として慕われ、地元での人気は高い。

 ロケ開始前に市民のエキストラを約350人集め、「それまで内密にしていた『健さんが主役』を発表すると、5秒くらい静まり返り、その後全員がどよめいた」という。たくさんの映画誘致をし、何度も説明をしてきたが初めての経験と振り返る。ロケが始まると「『寡黙な昭和の男』と思っていた健さんは、エキストラに声をかけたり見物客に手を降ったりと、とても気さくな一面をうかがわせた」。

 警察署の設定となった門司区役所では、警察官役の浅野忠信さんとのやりとりがなされている。「浅野さんとは何度かロケでご一緒したが、あんなに緊張した浅野さんを見るのは初めて。近々出演するハリウッド映画へのアドバイスをもらっていた」という。

 フィルムコミッションの活動を開始した当時から「高倉健主演の映画ロケを誘致することが目標のひとつで、映画会社やプロデューサーに何度も企画を持ち込んだ」といい、「ロケが決まった時には耳を疑った。実際に健さんが来ると『北九州の映画、頑張っているじゃないか』と声掛けされたことが心に刻まれている」と日比谷さん。

 「最後の銀幕スターとも言える健さんがいなくなったことは本当に寂しいが、亡くなる前に誘致できた。『間に合ってよかった』と思う」と振り返った。

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