小倉の「ナツメ書店」(北九州市小倉北区魚町3)が12月1日から本の販売を始めた。
約6坪の店舗面積に、店長の倉内由美子さんの蔵書や寄贈された古書など約300点を並べる「まちの図書室」として今年8月24日オープンした同店。店名は「100年後の今でも新鮮に感じる普遍的な人間関係の描写が好き」という夏目漱石にあやかった。書架にディスプレーされた本を見て来店客から「販売しないのか?」と尋ねられていたという。
オープンから3カ月、アートや建築関係の新刊を仕入れ、値付けが整いつつあることから販売を開始。「古書の一部はまだ値付け作業が済んでいないので、お客さまと一緒に値段を考える」という。月間売り上げ15万円を目標に掲げる。
同店は、北九州市内のリノベーション物件や事業の情報を収集し発信する「リノベーションまちづくりセンター」の機能も併せ持つ。
もともと編集の仕事に就きたかった宮崎出身の倉内さんが、求人ウェブサイトの「日本仕事百科」で「たまたま見つけた記事の『リノベまちづくりを編む』というコピーに引かれて」応募し、店長として勤務することになった。当時住んでいたアパートがリノベーション可能な物件で、「以前からリノベーションには興味があった」ことも後押しした。
営業時間は平日=9時~20時、土曜・日曜・祝日=11時~18時。同日から造本作家でデザイナーの駒形克己さんの本を集めたフェアも始めた。12月31日まで。