苅田町は12月から、U・Iターン促進事業の一環で「お試し移住者」の募集を始めた。町内の古民家やアパートなどを用意し、来年1月16日から5期(9日間~23日間)に分けて最大20組募る。
お試し移住を募集する物件は、約1000年前から山伏(やまぶし)が修行の場として開墾したという「等覚寺(とかくじ)」地区の古民家や、農家の家屋、まち中の空き家、繁華街のアパートの4軒で、期間中の家賃は無料(電気代別途1,000円)で住むことができる。
「共働の町づくり課」係長の加藤孝二さんは「沿岸部に大規模工場がたくさんあるイメージばかりが先行して、豊かな自然や静かな農村などの魅力をうまく発信できていない。お試し移住で実際に住んだ人から感想を聞きながら、今後どう発信していくか考えたい」と可能性を模索する考えだ。
定年後の移住目的など田舎暮らしを望む声はよく聞くが、全国の自治体でU・Iターン促進事業は取り組まれ、誘致合戦は激化している。「田舎でも都会でもない、日本中に存在する中庸な町の典型ではあるが、『北九州空港』へのアクセスが良いことから、関東や中京地区への日帰りも可能」といい、都内から数時間でたどり着くことができる。「都会との距離感や静かさを望む人に町の雰囲気を知ってほしい」とも。
物件の詳細や応募方法はホームページで確認できる。