中国・大連市から北九州市に3月27日、マスク20万枚が届いた。
「春雨を一緒に傘をさして身を寄せ合って乗り切りましょう。北九州がんばれ!日本がんばれ!」
北九州市と大連市は、1979(昭和54)年に友好都市の提携を結んでおり、以来、経済や文化、スポーツなどの交流を行ってきた。近年は、公害を克服した北九州市の「公害管理」の取り組みなどを両市で共有し、「日中都市間環境協力セミナー」の開催などを通じて環境問題への取り組みも加速させている。
北九州市は2月、大連市から現地で入手困難となっている医療従事者向けのマスクや防護服などの物品調達に対する協力依頼を受け、「使い捨て感染症対策キット」(70セット)と「N95防じんマスク」(260枚)を送った。
大連市から届いたマスクのダンボール86箱には「春雨を一緒に傘をさして身を寄せ合って乗り切りましょう。北九州がんばれ!日本がんばれ!」と記入されていた。提供はそのお返しと見られるが、江蘇省無錫市から約「10倍返し」でマスクが送られた愛知県豊川市の話題(3月25日)を大幅に超える、桁違いの「倍返し」となった。
受け取ったアジア交流課の課員によると「お返しというよりは、長年友好都市として培ってきた縁で『頑張ってほしい』という意味が込められているのだと思う」と話した。マスクは、市内の医療機関や高齢者施設などに配布予定。