ベトナム料理を提供するキッチンカー「チャオカフェ」が8月、JR折尾駅付近で営業を始めた。
同店は、大手生活雑貨チェーン会社員だった店主の栗本正道さんが2013(平成25)年、小倉北区清水で開業。開業のきっかけを栗本さんは「(会社員時代に)同級生のベトナム赴任がきっかけでベトナムに通うようになり、現地の人々の人間性やおいしい料理に触れたから」と振り返る。
昨年1月、調理場を仕切っていた料理長・リエンさんが夫の転勤や子育てのために離れ、閉店することになった。同年11月には、「リエンさんから受け継いだレシピ」(栗本さん)でフォーなどの限定メニューを提供する店(小倉北区室町2)を再開したものの再び閉店。このほど、以前から構想にあった移動販売車での営業に切り替えた。
キッチンカーでの再々スタートについて栗本さんは、「技能実習生などのかたちで日本にやって来るベトナム人の多くが日本に定着することなく本国に帰っていく。『もっと日本に居たい』という希望を持つ人を下支えできないかとキッチンカーによる事業を思い付いた。法的な部分はプロに任せながら、なるべく自らの手で車両を作り、安く開業してもらうことで、日本定住への門戸を開いてやりたい」と話す。自らモデルケースを作り、ビジネスを軌道に乗せることが当面の目標という。「折尾周辺にはベトナム人が多く住んでいるのにベトナム関連店がなく困っていると聞く」とも。
メニューは、「牛肉のフォー」「冷やしフォー」(以上600円)、「鶏肉のフォー」(500円)の3品から2品を日替わりで提供する。
現在、主に営業する場所はJR折尾駅北口や「白石書店本店」(北九州市八幡西区力丸)駐車場など。詳しくはホームページで確認できる。