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北九州「まち中避暑地」提唱から1カ月-市民への周知訴える声も

「この制度の有効活用には、他店との協力関係も大事」と辻史郎さん

「この制度の有効活用には、他店との協力関係も大事」と辻史郎さん

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 北九州市が提唱する省エネ対策「まち中避暑地」が開始から1カ月を過ぎ、その経済効果や節電効果などに、地元店舗や施設からは「周知が足りない」などの意見が出ている。

「抹茶フロート」(Sサイズ、320円)に「白玉2個」トッピングが追加される

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 「まち中避暑地」は、夏の電力使用量のピーク時(13時~17時)に、家庭でエアコンやテレビを付けて過ごすのではなく、まちなかの商店街や百貨店など涼しいところで過ごし、家庭の省エネ・節電を図るとともに、商店街などのにぎわいづくりを目的として企画された。北九州市以外にも東京都荒川区や八王子市などでも提唱されている。

 利用者は、配布中の「まちひしょカード」を参加店舗や施設で提示すれば、割引サービスや飲食メニューのトッピング追加など、企画に合わせた特典が得られる。公共施設も多く参加し「子育てふれあい交流プラザ」(浅野3)では「館内の小学生以下の児童に『冷たいゼリー』のプレゼント」など、利用を促進するアイデアを用意した。

 7月2日の開始時には83店舗229施設が参加、現在では「145店舗237施設まで増え、経済効果を期待しているが、市民へのこの制度のPRが足りていない。今後新店舗が掲載されたチラシの配布などで周知を図りたい。省エネの効果はまだよく分からない」と市環境局環境未来都市推進室の大庭繁樹係長。

 参加店のリーガロイヤルホテル小倉(浅野2)では「ホテル内の飲食店5店で利用できるが、これまで『コーヒーハウス コルベーユ』と『中華料理 龍鳳』での利用が数件あったのみ。市民への告知が足りていないのでは」(同ホテル広報担当者)。

 「つじり」(魚町1)では、商品注文者に「白玉2個追加トッピング」をサービスしているが、営業本部長辻史郎さんは「この制度の認知度が低いのは確かだが、参加店も積極的に告知の努力をしなければいけない。お客さまにチラシとカードをセットで渡して、毎日20~30人の利用がある。他店のPRも一緒にするので街の回遊性も期待したい」と話す。

 「まちひしょカード」はポスターが掲示された参加店舗や公共施設で手に入る。開催期間は9月7日まで。参加店や特典の詳細はホームページで確認できる。

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