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小倉の老舗居酒屋「武蔵」が60周年-「先代から何も変えずに淡々と」

2階の座敷は「数年前に掘りごたつ式に改装した」

2階の座敷は「数年前に掘りごたつ式に改装した」

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 小倉・魚町銀天街の居酒屋「酒房 武蔵」(北九州市小倉北区魚町1、TEL 093-531-0634)が6月、開業から60周年を迎えた。創業は1953(昭和28)年。

創業当時から「ほぼ変わらない姿」の入り口

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 店舗面積は約40坪、席数は1階のカウンター20席と2階の座敷80席の合計約100席。現在の店主・本郷尚義さんの父で、先代の創業者・本郷義澄さんは、小倉駅が現在の西小倉駅の場所から移転する1958(昭和33)年より5年前、「この場所が今後さらに栄える」と見極め開業した。店名は「うまさと安さで日本一を目指す」との願いを込めて義澄さんが名付けた。

 開業当時から「低価格路線で、何も新しいことはせず。できることだけを淡々と続けている。会社帰りのサラリーマンらが肩肘張らずに楽しめる店を目指している」(尚義さん)といい、近隣のカフェやバルなどとは一線を画す路線を貫いている。近年は女性客のグループも増え、「来店客の年齢層も下がっている。近所には今風のきれいな店がたくさんあるのに、わざわざうちを選んでいただいてありがたい」と謙虚に話す。

 2階の座敷席は、「1,000円もあれば飲んで食べられる」と連日サラリーマンのグループでにぎわっている。「数年来、毎週のように来ている」という50代の男性客は「マニュアルで運営されるチェーン店よりも、こうした古き良き居酒屋の雰囲気が安心する」と話した。

 「創業当時から今でも働いてもらっている従業員もいる。10年後も20年後も変わらない姿で続けて行きたい」と、尚義さんは抱負を語る。

 主なメニューは、「生ビール」(300円)、「鳥皮酢」(200円)、「豚串かつ」「このしろ」(以上250円)、「しめサバ」「手羽先空揚げ」(以上400円)、「寄せ鍋」(600円)、「刺身盛り合わせ」(1,000円)など。

 営業時間は16時30分~22時。日曜・祝日定休。

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