![左から、北九州タウンツーリズム大内田代表理事、伊藤香織さん、We Love 小倉協議会会長・辻利之さん](https://images.keizai.biz/kokura_keizai/headline/1381105897_photo.jpg)
北九州国際会議場(北九州市小倉北区浅野3)で10月5日、「日本まちあるきフォーラムin北九州」が開催された。主催は「北九州タウンツーリズム」(魚町3)。
「長崎さるく」で注目された長崎市で2011年から始められ、昨年の弘前大会に次ぐ3回目。基調講演と6コースに分かれたまち歩き、トークセッション、交流会の4部構成となった。
基調講演「シビックプライド-わたしの好きなまちをもっと好きなまちにする」では、東京理科大学准教授で「シビックプライド」の著書で知られる伊藤香織さんが登壇。シビックプライドの概念を「日本語の郷土愛と近いが少しニュアンスが違う。自分の家や庭でゴミを捨てない。街でゴミを捨てるのはなぜか?街を自分の場所だと思っていないからだ。当事者意識を持ってまちづくりに参画しようとする意識。街と自分との関係を築くということ」と説いた。
分科会では約200人の参加者が、魚町銀天街や旦過市場を巡るツアーなど6つのプログラム分かれ、まち歩きを通じて北九州を体感した。小倉都心部を巡るツアーでは、小倉駅前「COLET/I’m」(京町3)屋上で飼育されたミツバチが集めてきた蜂蜜を使って学生らが企画し商品化された事例などを紹介。参加者の一人は「こんなまち中でも蜂蜜が採れることに驚いた。養蜂から商品化までコンパクトにまとまっており、6次産業の要素が凝縮されている」と感心していた。
トークセッションでは、市民や商店街を巻き込んだ演劇活動を行う「のこされ劇場」主宰の市原幹也さん、別府から始まり全国的な広がりを見せる「温泉泊覧会」に取り組む「ジャパン・オンパク」代表理事の鶴田浩一郎さんを交え、まち歩きで地域が元気になった事例や、ビジネスモデルが生まれた事例などが話された。
イベント終了後、大内田事務局長は「参加者からは『活動のヒントになった』『北九州のイメージが変わった』と、多くの声をいただいた。また、自分たちも学ぶことが多く、これからの活動に活かしていく方法を考えていきたい」と話した。