株式会社セーフライド（所在地：福岡県福岡市中央区、代表：山内紗衣）は、70歳以上のドライバーを対象に、「車を使わない生活」を1カ月間体験し、「車がなくても快適に暮らせる」という実感を得られるかどうかを検証する「おためし車なし体験」を、2025年12月より開始いたしました。この実証事業は、福岡市の「令和7年度ふるさと納税を活用したソーシャルスタートアップ支援」を活用して実施するものです。

本プログラムでは、行政の支援制度や民間サービスを実際に利用しながら、高齢ドライバーに「車のない生活」を擬似体験していただきます。期間中、移動手段や生活面で困った際に利用できる電話やLINEの相談窓口を設けることで、安心してお過ごしいただけます。

体験を通じて高齢者に、車に代わる移動手段や日常を支えるさまざまなサービスを知ってもらい、運転を卒業した後も、無理なく生活できることを実感していただきたいと考えています。今回の実証結果を踏まえ、高齢者が車に頼らなくても安心して充実した生活を送れる社会の実現に向けたサービスの構築を進めていきます。

高齢ドライバーによる事故多発の一方、車がないと不便と感じる高齢者が多い現状

2024年　福岡県内では高齢者が運転する車による事故が 4,503件 発生

図1【2024年に福岡県内で発生した交通事故全体における、高齢運転者による事故の割合】


昨年福岡県内では、高齢者が運転する車による事故が 4,503件 発生し、県内全事故の約 25％ を占めました。（福岡県警察本部『交通事故統計資料 2024年』）より




65歳以上免許保有者の6割以上が「いずれ自主返納または自主的に失効させるつもり」

図2【免許保有者の自主返納等の意向】内閣府資料「高齢者の交通安全対策に関する調査（2021年）」より
高齢ドライバーの事故が問題視される中、国が行ったアンケート調査では、65歳以上の免許保有者の 64.2％ が「いずれ自主返納、又は自主的に失効させるつもりである」と回答し、高齢者の多くが将来の免許返納を意識していることも分かっています。＜図2＞
その一方で、実際に免許を返納する人は少なく、65歳以上の運転免許返納率は全国で約2.2％ にとどまっています。（警視庁「運転免許統計」を元にニッセイ基礎研究所が集計）




免許返納に踏み切れない理由は「生活が不便になるという不安」

図3【自主返納等により不便を感じているか】「高齢者の交通安全対策に関する調査（2021年）」をもとに作成
多くの高齢者が将来的に運転を卒業したい気持ちはあるものの、車に乗り続ける要因として、「生活が不便になる不安」が挙げられます。2021年に国が行った調査で免許を返納した人に聞いたところ、「返納後に不便を感じている」と答えた人は、都市部で 25％、地方都市で 37.5％である一方、過疎地では60.5％ にのぼりました。＜図3＞　特に都市部から離れた地域ほど買い物や通院など日常生活に困りごとが増える傾向が明らかになっており、安心して車を手放せる環境づくりが求められます。

運転免許返納がゴールではない

弊社代表の山内は、管理栄養士として病院に勤め、2,000人以上の高齢者と関わってきた経験があります。高齢者が車を手放したことで歩く習慣が生まれ、健康になったり夫婦の会話が生まれたりしたケースや、公共交通機関を利用することで新たなコミュニティが生まれた例を見てきました。

一方で、「車がないと生活が不便になるのでは」という当事者の不安や、「事故は心配だが、運転をやめたら家から出なくなってしまうのでは」といった家族の心配も多く聞いてきました。
本実証事業では、高齢者がどうしたら車のない生活を無理なく送れるのか、どのような点に困難が生じるのかを利用者と共に探り、運転卒業後も高齢者が生き生きと暮らせる社会づくりに寄与するサービス構築につなげたいと考えています。



【実施概要】
名称　　　　　：　　おためし車なし体験
申込受付期間　：　　2025年12月1日（月）～2026年2月28日（土）
実施期間　　　：　　申込み受付より30日間
対象　　　　　：　　運転免許を持つ70歳以上の方
対象地域　　　：　　福岡市内と福岡市近郊
料金　　　　　：　　無料
募集人数　　　：　　先着30名さま
申込方法　　　：　　公式ホームページ　申込みフォームより　https://safe-ride.jp
プログラムの内容：　1カ月間、車を使わない生活を高齢ドライバーご本人が実際に体験
　　　　　　　　　・弊社スタッフによる相談窓口（電話・LINE）
　　　　　　　　　・行政が提供する支援制度についての情報提供
　　　　　　　　　・民間企業と連携したモビリティ利用体験・宅配サービス等の優待特典
　
　■優待特典の内容　　　　

※1カ月間のプログラム終了後、車を手放す方には車の出張買取にかかる出張費無料の特典もございます。

株式会社セーフライド代表取締役　山内 紗衣
■代表者の思いこれまで多くの高齢者と関わってきた経験から、高齢者の生活をより豊かなものにしたいと考えてきました。
子どもと散歩中に高齢ドライバーと接触しそうになったことをきっかけに、高齢者の運転卒業には前後のサポートが必要と感じ、この会社を立ち上げました。
運転卒業により高齢者事故を減らすだけでなく、高齢者のその先の生活も充実させるようなモデルを、まず福岡市で実現し、その後全国に広げていきたいと考えています。




＜山内紗衣 プロフィール＞
医療法人桜十字病院とその関連施設で管理栄養士として10年以上勤務、介護食の企画開発等を行う。その後独立し、パーソナル食事サポート、商品開発、宅配弁当の監修、介護食料理教室などを実施。

●福岡市「ふるさと納税を活用したソーシャルスタートアップ支援」について
本事業は、福岡市の「令和7年度ふるさと納税を活用したソーシャルスタートアップ支援」に採択されています。納税者が応援したい事業者を選択してふるさと納税を行うと、その資金が事業者を支える資金として還元される仕組みです。


福岡市「令和7年度 ソーシャルスタートアップ成長支援事業」キックオフイベントにて（前列右から4番目が弊社代表）
＜福岡市　創業支援課からのコメント＞
福岡市は、社会や地域の課題解決を目指すソーシャルスタートアップを応援しています。株式会社セーフライドの「1カ月の車なし生活体験プログラム」を通じて、高齢者の方々のより良い生活の実現につながることを期待しています。




■会社概要
名　称　：　株式会社セーフライド
住　所　：　福岡県福岡市中央区大名２丁目６-１１Fukuoka Growth Next
設　立　：　2024年8月28日
資本金　：　1,000,000円
代表者　：　代表取締役社長　山内 紗衣
事業内容：　高齢者の免許返納サポート
URL　　：　https://safe-ride.jp
Instagram：https://www.instagram.com/saferide2024/?locale=ja_JP