北九州市では、AIやデジタル技術の活用による行政運営の高度化・効率化に取り組んでおり、9月3日から、「小倉北区役所 AI実証プロジェクト」を開始します。
電話応対や資料検索支援、文書要約など複数のAI技術を同時に活用し、市民サービスの向上と業務効率化を一体的に進めます。
「AI時代の新たな区役所モデル」の創出を目指す、全国的にも先駆的な実証です。
区役所では、日々多くの市民の皆さまから窓口や電話等でご相談・お問い合わせをいただいています。近年、社会ニーズは多様化・複雑化しており、これまで以上に迅速かつ丁寧な対応が求められています。
そこで、市民の皆さまの利便性向上を図りながら、職員がよりきめ細やかな支援や相談に注力できる体制構築に向け、区役所業務の一部にAIを活用する新たな取組を始めます。
電話での問い合わせをAIエージェントが24時間対応
AIエージェントによるマイナンバーカードに関する問い合わせの自動応答 マイナンバーに関するお問い合わせについては、AI電話がそのままお答えします。
AI電話で対応できない内容や、マイナンバーカード以外のお問い合わせについては、担当職員へ転送いたします。
AI電話とは通常の会話のようにお話しいただけます。必要に応じて「職員につないでほしい」とお伝えいただければ、スムーズに担当職員におつなぎすることも可能です。
相談関連資料・法令等のAI検索補助 職員が使用している生成AIに、法令や規定など膨大な資料データを読み込ませ、職員がAIに質問すると、瞬時に回答案と関連する資料等を提示します。
膨大な資料群から、必要な情報に迅速にアクセス
AIがリアルタイムに文字起こしし、相談記録を即時作成・関係職員に共有
相談記録のAI自動文字起こし・要約 AIが相談内容をリアルタイムで文字起こしし、記録を自動で作成して関係職員と即時に共有します。
職員は、議事録作成や要約がボタン一つでできるため、相談後の業務をスムーズに進めることができます。
AIの活用により、市民からのお問い合わせ対応の利便性・効率性が向上するだけでなく、相談業務の迅速化や質の向上も期待されます。これにより創出された職員の時間とリソースは、市民一人ひとりに寄り添ったサービス提供へと振り向けてまいります。
また、AIにより蓄積・分析されるデータを業務改善や政策立案に活用することも視野に入れており、行政運営の高度化をさらに進めていきます。
北九州市は「AI活用推進都市」として、市民ニーズを先取りした行政サービスの実現を推進します。本実証を通じて得られた成果を市全体へ展開し、「AI時代の新たな区役所モデル」の創出を目指します。