
九州旅客鉄道株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役 社長執行役員:古宮 洋二、以下、「JR九州」)、住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:上野 真吾、以下、「住友商事」)、住友商事九州株式会社(本社:福岡県福岡市、取締役 社長執行役員:齊田 忠勇、以下、「住友商事九州」)により出資・設立された、でんきの駅合同会社(職務執行者:浅岡 裕・小島 慶太、以下「でんきの駅」)は、2026年1月30日、熊本県熊本市において、第2号案件となる系統用蓄電事業「でんきの駅富合」を完工しました。今後、設備の本格稼働に向けた調整を行った後、系統用蓄電池として需給調整市場(※1)および容量市場(※2)に参入します。
でんきの駅は、JR九州が管理する鉄道沿線地・遊休地を有効活用し、JR九州の保守管理ノウハウと住友商事グループの蓄電事業に関する知見を生かして、電力需給の安定化・再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)の利用拡大を軸としたエネルギーサービスを提供しています。その一環として、系統用蓄電事業を展開しており、2024年には第1号案件「でんきの駅川尻」を立ち上げ、需給調整市場および容量市場を通じた系統用蓄電池の運用を開始しました。
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再エネの大量導入を見据えた電力ネットワークの安定化・次世代化が不可欠とされる中、特に太陽光発電の導入が進む九州エリアでは、発電量の変動に対応するための系統安定化の重要性が高まっています。晴天の日にはエリアの需要を上回る発電が行われることも多く、その結果、発電量を抑制する出力制御が頻繁に発生しています。2025年度には、一般家庭約25万世帯分の電力消費量に相当する約10億kWhの再エネが、使われることなく出力制御される見通しです。
こうした課題を踏まえ、でんきの駅は、地域一丸となって九州エリアの脱炭素化を加速させるため、電力系統の需給バランスを調整する役割を担うとともに、 GX(グリーントランスフォーメーション)の推進を支える基盤インフラとして、地域に安全・安心を届ける地域エネルギーサービスの提供を目指しています。
第2号案件となる「でんきの駅富合」は、系統用蓄電池としての機能に加え、災害時には非常用電源として活用する仕組みを備えた、地域向けエネルギーサービスの拠点です。「でんきの駅川尻」と同様、九州エリアの脱炭素化に資すると共に、地域への貢献拡大を目指した取り組みとして整備しました。

JR九州、住友商事、住友商事九州が2024年2月7日に熊本市と締結した「カーボンニュートラルの実現に向けた連携協定」に基づき、災害時には熊本市が保有する電気自動車への充電スポットとして本設備を開放することで、地域防災力の向上に貢献します。また、環境教育の視察受け入れなどを通じて、次世代の再エネに対する理解促進にも取り組んでいく予定です。
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カーボンニュートラルの実現に向けた連携協定について(熊本市)

熊本県内で展開中の「でんきの駅川尻」、「でんきの駅富合」の2件に加え、長崎県内において定格出力(※3)10MW超の次期案件の開発を予定しています。今後は、九州エリアにおける再エネ導入状況や電力需給の動向を踏まえながら、導入規模や蓄電池利用シーンの一層の拡大に向けて取り組んでいきます。
でんきの駅ならびに出資企業各社は今後も緊密に連携し、それぞれの強みを活かしながら、地域に根差した蓄電事業の発展と再エネのさらなる活用を通じて、GXの推進を含む地域課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献します。
※1 周波数制御や電力需給バランス調整を行うために必要な「調整力」を、日本全体にわたって広域的に調達する市場
※2 将来にわたる日本の電気の「供給力」(kW)を確保する市場
※3 設備設計上、安定して出力できる最大の電力量のこと
■でんきの駅 会社概要

(※) BSホールディングス株式会社:蓄電アセット保有・管理する住友商事100%子会社
■「でんきの駅富合」設備概要