食べる

小倉の住宅街に「よもぎうどん」-「祖父の味」を引き継ぎ再出発

  • 0

  •  

 小倉の泉台に12月5日、「元祖留さんうどん木村家」(北九州市小倉北区泉台3)がオープンした。

「よもぎ肉うどん」(並650円)としょうが飯おにぎり

[広告]

 店舗面積は約10坪、席数は20席。店主の木村圭佑さんの祖父、木村留雄さんが約20年前に同じ場所で創業。戦後から小倉の地元グルメとして知られる牛の頬肉を使った肉うどんを改良し、麺に「よもぎ」を練り込んだ「よもぎうどん」を編み出した。後に体調を崩し、いったん店を人に譲るが、移転に伴い空き店舗となった同店を孫の圭佑さんが再スタートする形でオープンした。

 圭佑さんは「祖父が発案したよもぎうどんは親せきに伝授するなどして提供店が増え、肉うどんとともに小倉の名物として定着しつつある」といい、建築会社のサラリーマンを退職し、母親や姉、妻らとともに一家で家族の味を守り続ける決心をした。開業から1週間がたち、「懐かしい味の復活に毎日のように来るお客さんもいる」と手応えを感じている。

 主なメニューは、「よもぎ肉うどん」(並=650円、大=700円)、「しろ肉うどん」(並=600円、大=650円)、「ショウガ飯おにぎり」(2個120円)、てんぷら(ちくわ、ごぼう、玉ねぎ、120円)などを提供している。

 濃い目の甘辛いしょうゆだしが特徴の小倉の肉うどんは、卓上に用意されたすり下ろしショウガを入れることで発汗作用が増し、早朝から肉体労働者を中心とした客がエネルギーを蓄えるために多く来店する。こうした風景は、ほかの区では見ることのできない小倉の局所的な日常風景として知られている。

 営業時間は6時30分~14時ごろ。火曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース