小倉城庭園(北九州市小倉北区城内1)で9月23日、戦前軍都として栄えた小倉の記憶をたどるイベント「小倉のキオク」が開催される。
郷土史家の菊池満さんによる講演「小倉市の発展と陸軍造兵廠(ぞうへいしょう)」と、かつての写真を持ち寄ってグーグルマップ上に貼り付けていくワークショップ「わたしのマチの大切なもの、残したいキオク」の2部構成となる。廠とは工場を意味する古語。
現在の小倉城南側の城内から大手町一帯の約60万平方メートルにかけて、戦前は「陸軍造兵廠」が広がり、軍用車両や軍刀、風船爆弾、機関銃などの武器や弾薬が製造されていた。その要因から、広島に次ぐ原爆の投下場所が当初小倉に計画されていたことは広く知られている。
現在、同所にはホールや会館などの公共施設のほか高層マンションが多く立ち並び、スーパーなど商業施設の開発も進んでいる。「戦後70年が過ぎ、かつての史実を知らない市民も多く、いくつか残された史跡も忘れられがち」であることからNPO法人「北九州タウンツーリズム」が企画した。
開催時間は13時30分~16時30分。参加費は2,000円(前売り=1,500円、学生=500円引き)。