写真家やマルチクリエーターとして知られる桐島ローランドさんが12月、「小倉城」(北九州市小倉北区城内2)の3次元データを公開した。
撮影当日、機器のチェックに余念がない桐島ローランドさんとスタッフ
桐島さんは、80台以上のカメラでさまざまな角度から人間や造形物を撮影し、3次元データに起こす「フォトグラメトリー」技術を専門とする会社「アバッタ」(東京都港区)を経営している。最近はドローンを使って地形や建造物を撮影し3次元データ化する「写真測量」技術を応用して、重要文化財のデータ化にも取り組んでいる。
「もともとお城マニアで、各地のお城をデータ化したいと考えていたが、ドローンへの社会的な風あたりがきつくなったこともあり、きちんと許可を取れるところとして、友人を通じて北九州市を紹介してもらった」と制作のきっかけを話す。今年10月に小倉を訪れた桐島さんは「約60分間ドローンを飛ばし、1500枚の写真を撮影、自社に持ち帰りモデリング(3次元データ化)」した。
「小倉城のデータはパブリックドメインとして公開した。この技術を広めていきたい。今後ほかの城にも展開していきたい」と桐島さんは意気込む。
ウェブサイトから、3次元データのダウンロードや3Dプリントの注文ができる。