洞海湾の東端、戸畑と若松を結ぶ市民の足として親しまれている渡船「第十八わかと丸」を使った「洞海湾クルージング&ビアパーティー2011」が8月中に3回開催された。
主催は、若戸渡船事業所、旧古河鉱業若松ビル、若松区観光課、まちづくり団体「若松渡船を愛する会」で構成された実行委員会。3回のクルージングは全ての回でチケット(4,000円)が完売し、延べ150人が参加した。
同船は、今年1月に就航した新造船(全長約16メートル、定員140人)で、洞海湾の若戸大橋のたもとを約3分で結び、毎日約2000人の利用客がある。今回のクルージングでは1時間ほどをかけ湾内を周遊。海側から見た工場の姿や建設中のトンネル「新若戸道路」の入り口など、通常見ることのできない風景に参加者は「普段の生活の場が海上から見られて新鮮だった」と話していた。
「北九州の観光として『工場萌え』が注目されつつある。洞海湾は工場が多く、海上からも工業都市としての性格を感じることができる。新しい船によるクルージングで夕景を楽しみながら、洞海湾、南海岸の魅力を発見してもらいたい」と旧古河鉱業若松ビルの近藤さん。「今後もこうした催しをきっかけに、若松にもにぎわいの流れをつくりたい」とも。