東筑紫短期大学(北九州市小倉北区下到津5)美容ファッションビジネス学科の学生チームと靴下メーカーの藤本コーポレーション(八幡東区)が共同で製作した靴下が、10月に行われた「第17回靴下求評展審査会」で「特別賞」を受賞した。
同展は日本靴下協会が主催し、大手靴下メーカーなど30社から応募総数127点が集まった。同短大ではトータルファッションコースの2年生を中心に10人が3チームを構成し、各チームが1点ずつ応募。「特別賞」を受賞したのは長嶺真梨花さん率いるチームが手掛けた「Nostalgic Noir(ノスタルジック・ノワール)~追憶の黒」。ダチョウの羽やレースを多用した「ゴージャスでセクシーなデザイン」で、「履いた状態や歩いたときに動きが出てきれいに見せる工夫をした。服飾とはあまり関係ない自動車用品店などでパーツを探して、イメージ合うものを探した」と長嶺さん。
藤本コーポレーションは、消臭抗菌や圧着などの機能性靴下を製造してきたメーカーで、同社は「機能性だけでなく、デザイン性を強化して商品のバリエーションを増やしたい」と同短大にこの産学連携プロジェクトを持ち掛けた。4月からスタートし、来年春夏物として新商品開発プロジェクトとして取り組んできたが、全国的な靴下品評会があることを知り同展に応募した。
「今回上位入賞した大手靴下メーカーには、技術面などで到底太刀打ちできないが、本学の被服科の75年の歴史と学生のものづくりのスピリットが評価されたと思う」と学生チームを率いてきた同学科講師の井上登美子さん。「他のチームの靴下も、それぞれのパーツを染めるなど、学生たちは苦労を重ねた。今回の受賞をプロジェクトの今後の起爆剤としたい」とも。