小倉・魚町のクリエーター向けテレワーク施設「フォルム三番街」(北九州市小倉北区魚町3)のエレベーター内と階段で11月14日、「ギャラリーエレベーター~旦過市場の皮膚-道に刻まれた記憶」が始まった。
1階と2階をつなぐ階段の踊場に「製作過程」が展示されている。
作品を提供した塩井一孝さんは10月から、「アーティスト・イン・レジデンス」として同施設4階をアトリエとして使いながら「入居」し、作品制作に取り組んだ。
今回展示する作品は、毎日数千人が訪れる旦過市場の路上の凹凸を独特の技法で手すき和紙120枚に転写し、にかわや小麦粉のりを使った特殊な加工でエレベーター内の壁に貼り付け、約36平方メートルの壁面を埋め尽くした。
このプロジェクトを持ちかけられた塩井さんは「まず旦過市場を素材にしたいと思った。フロッタージュ(こすり出す)という技法で、市場の人々の営みを、まさに『こすり出す』ようにトレースし、さらにドローイングを加えて市場の空気感を転写した空間を作った」と話す。
開催時間は、12時~19時。来年1月15日まで。