門司港レトロ地区を走る観光トロッコ列車、「潮風号」(平成筑豊鉄道運営)が3月19日、今期の運行を始めた。
ぽかぽか陽気となったこの日、門司港レトロを訪ねた観光客が早速潮風号に乗車し、門司港の街並みや関門海峡の美しい景色を楽しんだ。ディーゼル機関車がけん引する4両編成。深いブルーのボディーカラーが特徴の観光トロッコ列車は今年で運行開始から3年目。すっかり門司港になじみ、自転車よりも遅いという時速12キロで、のんびり街を走る姿は季節の風物詩となっている。
始発の「九州鉄道記念館駅」から終着の「関門海峡めかり駅」まで、鉄道としては日本最短区間(約2キロ)を約10分かけてゆっくり走る。沿線には大正モダンが色濃く残るレトロな街並み、巨大建造物である関門橋、白波をたてる関門海峡と行き交う艦船など、見どころも多く、観光客を喜ばせている。
片道運賃(均一料金)は、大人=300円 小人=150円。今年は11月27日までの間、土曜・日曜・祝日を中心に1日14往復運行する。同じ海に面した港町ということもあり、潮風号の始着駅には東日本大震災の募金箱も置き、復興支援の輪を広げている。