小倉・魚町の老舗中国料理店「耕治」(北九州市小倉北区魚町1、TEL 093-522-2887)が創業62周年を記念して現在、「しょうゆラーメン」とライス、漬物のセット(通常1,050円)を600円で提供している。
東京・浅草にかつてあった老舗そば店「おく山萬盛庵」の五男として生まれた先代社長の平野耕治さんが1955(昭和30)年、「鳥町食堂街」に開業した同店。当初「東京支那そば 耕治」の屋号で、現在も看板メニューのしょうゆラーメンを提供していたが、人気メニューとなった「シューマイ」など逐次メニューを増やし、次第に「高級中国料理」を冠するまでになった。かつて小倉に住んでいた松本清張も同店の「フカヒレ姿入りラーメン」を好んで食べたといわれている。
総料理長の角井賢次郎さんによると、「当時から現在に至るまでずっとお客さまに親しまれている定番の味をもっと多くの人に楽しんでもらいたい」と企画したという。同店は先月開かれた地域の食イベント「小倉食市食座」でも例年通り「炒め焼そば」(1,400円)を500円で提供し、連日行列ができた。角井さんは「こうして時々お客さまに還元できるサービスを行うことで厨房(ちゅうぼう)は大変にはなるが、お祭り騒ぎのように楽しんでいる」と笑顔を見せる。
営業時間は11時~21時30分。割引メニューの提供は3月23日まで(19日・20日を除く)。