小倉・京町のバー「The Certain Bar(ザ・サートゥン・バー)」(北九州市小倉北区京町3、TEL 093-513-5220)がオープンして3カ月を迎える。オープン日は9月1日。
一見バーとはわかりにくい、禁酒法時代の「もぐり酒場」をイメージした入り口
店舗面積は約13坪、席数は16席。店主の野村周平さんによると「元衣料品店だった場所を『Speak Easy(もぐり酒場)』風に改修した」といい、一見バーとは分かりにくいビンテージ冷蔵庫の扉を使った入り口、天井の高い開放的な空間、スキップフロアなどが独特の雰囲気となっている。
シンガポールや東京・銀座、青山などの有名店で経験を積み帰郷した野村さん。開業するにあたり、地方ではまだあまり知られていないオーガニックの蒸留酒をメインにし、最新のカクテル技術を紹介する「個性的なスタイル」をコンセプトに掲げ店作りをした。ジンやウオツカ、テキーラ、ブランデー、ウイスキーなど欧米の小さな蒸留所のものを多くそろえ、有機農法の地元農家から仕入れたフルーツなどと組み合わせたカクテルを提供している。
オープンから3カ月を迎え、「スタンダードなカクテルをアレンジした『ツイスト』など、ほかのバーではあまり見かけないメニューが話題を呼び、リピーターが付き始めた」と言う。
野村さんは海外のバーテンダーとも交流し、「今月はロンドンのバーを巡り、現地のバーテンダーから多くのメニューを譲り受けた」と言い、客の要望に応じて現地の技術を取り入れたカクテルも提供している。「韓国・ソウルのバーにも『招待バーテンダー』として行った。日本人のバー文化を知ろうとする現地の熱い気持ちを感じた」とも。
注文は「お客さまがイメージするものをリクエストに応じて作る」と言い、取材時は「自宅で栽培したユズの新芽を漬け込んだウオツカ『デリカート』のウオツカトニック」(1,200円)が提供された。「12月からは真空調理器を使い、お酒にフルーツやハーブの香り付けをしたものを提供する予定」とも。
「オーガニックなお酒に、新しい技術や地元の食材を組み合わせてバー文化を発信することが地域貢献につながれば」と意気込みを見せる。
営業時間は17時~翌2時(日曜は24時まで)。月曜定休。