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北九州の小学校で児童と大人の「夢授業」 6年生76人と職業人が交流

児童らの前でパフォーマンスを披露した大道芸人「タカシェンカ」こと萩原崇さん(同校体育館で)

児童らの前でパフォーマンスを披露した大道芸人「タカシェンカ」こと萩原崇さん(同校体育館で)

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 小倉南区の「広徳小学校」(北九州市小倉南区南方4)で11月28日、小学生を対象に市民ボランティアが仕事の楽しさなどを伝える「夢授業」が行われた。主催は、サラリーマンや自営業者らの「職業人」でつくる任意団体「北九州キャリア教育研究会」。

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 この日は76人の6年生が参加し、2~3人が1グループとなり、持ち時間15分で代わる代わるフラワーコーディネーターや塾講師、古着店、詩人、居酒屋店主、看護師、自動車整備士、翻訳家、市会議員、自衛官など25人にインタビューをした。「今の仕事を始めたきっかけは?」「どんな苦労がある?」「やりがいは?」など、子どもたちから矢継ぎ早に出される質問に、職業人たちが答えに窮する場面も。

 同団体会長で保険会社社員の木原大助さんが、2013年に「『萩原小学校』(八幡西区萩原3)の校長から、職業人を集めて子どもたちと対話をしてほしい」と呼び掛けられたことで始まった。以降「子どもたちに職業感を芽生えさせ、育てることで将来への夢を作る。将来への希望を持たせることで、日々の学習や生活において生きがいを感じてもらう」などをコンセプトに掲げて回を重ね、これまで約40回、3000人以上の児童らと交流を図った。

 参加した大道芸人の萩原崇さんは「日本でやる場合と海外でやる場合では宗教や文化の違いがあり、事前に十分調べることが大道芸の技術よりも大切なこと。時々酔っぱらいが絡んでくることなど、いいことも嫌なこともリアルな話をした」という。子どもたちからは「家族以外から仕事の話などなかなか聞けないので面白かった」「野球に関する仕事をしたいと思っている。その道へのアドバイスをもらった」などの感想が聞かれた。

 活動は下関市や田川郡、中間市、鞍手市、直方市など近隣地区にも広がりを見せ、主要なメンバーは応援にも駆けつけている。木原さんは「子どもたちが興味を持ち、憧れる大人に賛同してもらい、話してもらうことが大切。市内には約200の小中学校があるが、受け入れ体制などもあり開催できるのは年間約30回。今後この活動の輪を他校にも広げていきたい」と期待を込める。

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