タクシー事業者の「勝山自動車」(北九州市小倉北区米町1)が6月11日、配車アプリ「勝山タクシー」の配信を始めた。
これまでもアプリを利用した配車を行ってきたが、「配車センタースタッフを介しており、省力化にはつながっていなかった」(社長の廣石敏文さん)といい、新アプリの導入で顧客サービスの向上や人手不足解消を図る狙い。小倉エリアでは、同社の他に業界大手の「第一交通」がアプリによる配車を行っている。
「既存のアプリは、社名が前面に出ておらず、お客さまからは『勝山タクシーを使いたいのに』といううれしいご要望をたくさんいただいた」ことがきっかけで、約1年半かけて開発した。新アプリは、「配車センタースタッフの人為的な作業を介さず、AIが最寄りの場所や進行方向を判断して最適な車両を向かわせる」ことから、配車スタッフの省力化にもつながった。
「(乗客が事前に)行き先も登録するので、運転手の聞き間違いや道を間違えることも減り、トラブルも回避できる」とも。
同社は、パワハラやセクハラを行う客の乗車拒否を宣言するなど、運転手の職場環境改善にも注力している。廣石さんは「働きやすい会社に人材は集まる。ドライバー不足の解消になれば」と期待を込める。
アプリは、iOS版とAndroid版を用意する。