暮らす・働く

門司の印刷会社、コロナ禍のヒット商品「ダンボールパーティション」

「小倉織デザインパーティション」越しに小泊勇志さん

「小倉織デザインパーティション」越しに小泊勇志さん

  • 105

  •  

 印刷会社「グランド印刷」(北九州市門司区松原1、TEL 093-381-6400)が8月27日、小倉織のデザインを取り入れたダンボール製パーティションを発売した。

売れ筋の「受け付けタイプ」のダンボール製パーティション(2,750円)

[広告]

 小倉織は、江戸時代の豊前小倉藩の特産物で縦縞(たてじま)を特徴とした堅牢(けんろう)な生地として知られている。江戸時代末期から長らく生産が途絶えていたが、1984(昭和54)年に染色家の築城則子さんが復刻し、現在は複数の作家による小倉織製品が「小倉織 縞縞(しましま)」(小倉北区大手町)などを通じて販売されている。

 パーティションは黒やグレーをベースにしたダークな色調の「無彩キュービック」をダンボールの各パーツに印刷し、透明スクリーンと合わせて組み立てることで「新型コロナウイルス飛沫(ひまつ)感染対策」になるという。同社と「小倉織 縞縞」のコラボによって実現した。今後、明るい色調のデザインも追加予定。

 同社は5月、接客業などの事業所向けにダンボール製パーティションの販売を開始。これまで約1万5000セットを出荷する人気商品となっている。人気の理由は「ダンボール製で軽く組み立てやすく、リサイクル可能な素材であること」と社長の小泊勇志さん。「毎日社員とともに梱包(こんぽう)作業をし、200~250セット出荷している」と笑顔で話す。

 販売先からは「もっとデザイン性の高いものを」という声も上がり始めた。「夜の街用に、黒い防水シートを貼った『ラウンジタイプ』も開発し、スナックなど接客を伴うお店から好評を得ている」という。小倉織デザインは、それらの声もあり「北九州(小倉)らしさ」を前面に出したものとなった。

 同社はもともと(現在も)、シルクスクリーン印刷をメインに営む企業だが、数年前からインクジェットプリンターによる壁紙製造など、消費者と直接つながるBtoC分野の充実も図っている。「ユーザーの声をすぐに反映できるスピーディーな体制づくりが大切」という小泊さん。

 価格は、サイズによって8,250円~1万5,400円。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース