
百貨店「井筒屋」(北九州市小倉北区船場町)6階の地域特化型セレクトショップ「きたきゅうコロンブス」で販売している「北九州の方言Tシャツ」が8月、月間販売数100枚を超え、過去最高売り上げを記録した。
同商品の企画を手がけた地域商品開発担当者の谷岡成晃(しげあき)さんによると、地元デザイナーと連携し、仕上がった図案を北九州のTシャツ印刷業者に依頼して昨年商品化したという。現在10種類をラインアップしており、いずれも北九州で親しまれる言葉をモチーフにしている。
特徴は、猫をキャラクターに使った一コマ漫画風のデザイン。「誰もが好きな猫をキャラクターにすれば、方言の荒っぽさも楽しく表現できるのではと考えた」と谷岡さん。旅行者の土産需要だけでなく、自らの文化をユーモラスに楽しむツールとして地元客からも支持されているという。来店客からは「くらすぞ(=殴るぞ)」「たわん(=届かない)」などの新作を望む声も寄せられているという。
「きたきゅうコロンブス」は、北九州市や周辺地域のクリエーターやメーカーが手がける食品、アパレル、アクセサリー、アートなどを扱うセレクトショップ。これまで5年間ほどで約300の事業者とコラボレーションし、現在は50~60者(社)の商品を展開している。地元で活動する作家やメーカーの発信拠点としての役割も担い、地域産業との橋渡しを続けてきた。
谷岡さんは「地元の言葉や文化をデザインに落とし込み、商品として形にすることで、地域の魅力を再発見してもらえたら」と期待を寄せる。
営業時間は10時~19時。