枝光本町商店街の「アイアンシアター」(北九州市八幡東区枝光本町、TEL 093-616-9890)で4月12日・13日、在京カンパニーの「かもめマシーン」が新作公演「ニューオーダー」を行う。
「震災後の『土地』をテーマにした公演」と同カンパニー代表の萩原雄太さん。「原発事故などを原因に多くの人が東京を離れたが、自分はさまざまな理由から住み続けた。便利で気楽な生活を選んだとも言えるが、住み続けたはっきりした理由が思いつかず3年間ずっと考えている。明確な答えを導き出すためにこの作品を創作した」と背景を話す。「西日本に住む人にはあまり切実なことではないかもしれないが、『住むこと』や『土地』について考えるきっかけになれば」とも。
東京と北九州の2会場のみでの公演になる理由について、「(アイアンシアターが)前衛的な作品を地域の人々と作り上げる活動が東京でも広く知られていること。出演者にたまたま北九州出身者(横手慎太郎さん)がいること。東京以外の場所で上演することで違った感触を得てみたいこと」などを挙げた。
同カンパニーは2007年から萩原さんを中心に活動を開始。名称はチェーホフの「かもめ」とハイナー・ミュラーの「ハムレットマシーン」が由来。2011年に福島県双葉郡広野町で行った路上劇「ゴドーを待ちながら」は、ウォール・ストリート・ジャーナルにも取り上げられ、2013年には愛知県文化振興財団が主催する「第13回AAF戯曲賞」を受賞するなど、近年注目されている。
開演時間は12日=19時、13日=15時。入場料は1,800円(前売り1,500円)。チケット予約はホームページで受け付ける。