大手牛丼チェーン「吉野家」が12月17日、並盛り300円を380円に値上げし、ネット上にはサラリーマンらの悲鳴が響き渡ったが、北九州市を中心にうどん店チェーンを展開する「資さん」では「牛丼並盛り」を240円に据え置いている。
「すき家」は、8月すでに270円から291円に値上げ済み、「松屋」は7月から順次、「牛めし」290円を「プレミアム牛めし」380円へと転換を進めている。「吉野家」は値上げの理由を「中国や東南アジアで牛肉需要が高まり取引価格が上昇したため」と説明している。
「魚町店」(北九州市小倉北区魚町2)の杉山店長は「あくまでうどんがメーンの店なので、牛丼はサービス品として考えている。お客さまに喜んでいただいている限り、この価格のまま続けたい」と話す。来店客で50代のサラリーマンは「大手チェーンと比べて味が濃く、甘い味付けがくせになる。ミニうどんと合わせても450円と財布に優しい」と満足気な様子だった。
1976(昭和51)年創業の「資さん」は、北九州市を中心に福岡市や山口県下関市にもエリアを広げ現在38店舗の規模に。近年はうどん店以外に「しゃぶしゃぶ店」や「ちゃんぽん店」を展開するなど多角化も力を入れている。
24時間営業(店舗によって異なる)。