「シネプレックス小倉」(北九州市小倉北区砂津3)で10月18日、映画「パーフェクトレボリューション」上映会が行われ、主演のリリー・フランキーさんが舞台あいさつを行った。
映画は、リリーさん演じる脳性まひの障がい者が20歳年下の精神障がいのある女性と恋に落ち、周辺の反対を押し切って幸せに向かってがむしゃらに生きる姿を描く。
企画・原案は、講演やイベントなどの活動を通じて、「障がい者の性」を訴えつづける活動家・熊篠慶彦(よしひこ)さんが実際に経験した恋愛を題材に、映画監督の松本准平さんが脚本・監督を担当した。
この日の舞台あいさつでは、リリーさんが北九州弁を交えた軽妙な語り口で「10数年来の友人の熊篠さんとともに障害者への偏見を覆す映画を作りたかった。ドキュメンタリーだと重たくなるが、明るいエンターテインメント性のあるものになった」と話した。「脳性まひという言葉が誤解を受けやすい。言語障害や知的障害が必ず伴うものと勘違いされているが、障害の度合いは様々。(健常者と同じように)恋もするし性欲もある。映画を通じて理解してもらえれば」とも。
舞台あいさつは、三島由紀夫原作の同名小説を題材にした映画「美しい星」のPRのため、釜山映画祭に出席したというリリーさんが、釜山の帰りに故郷の小倉に立ち寄り、映画を見てくれた客にあいさつしたいとの思いから1週間前に思い立ち企画したものという。
リリーさんは「(シネプレックス小倉での『パーフェクトレボリューション』)上映は10月20日で終了するが、観客の要望次第でほかの映画館などで長く見ていただけることが大事。いずれ『昭和館』(魚町4)で『美しい星』との2本立てで上映できれば」と期待を込める。