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小倉「魚町銀天街」で鞴祭り 商店街の火災よけ呼び掛ける

「第1米谷ビル」屋上に設置された「稲荷社」で行われた

「第1米谷ビル」屋上に設置された「稲荷社」で行われた

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 小倉の魚町銀天街(北九州市小倉北区魚町2~3)で11月8日、火よけの神事「鞴(ふいご)祭り」が行われた。

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 「鞴祭り」は、かつて刀鍛冶や鋳物師が使っていた、火を操る道具である「鞴」に倣い、幾度となく町内で起こった火災の「厄をはらう」ことを目的に、戦後間もなく始められた。現在は、町内のビル屋上数カ所に設置された「稲荷社」で行われている。

 この日、「第1米谷ビル」(魚町3)屋上で行われた祭りには商店街関係者10人が参加し、妙見神社(妙見町)の宮司・磐梨(いわなし)文孝さんと共に、「冬に向けて火で暖を取ることへの感謝と家内安全・商売繁盛への祈願」を行った。同稲荷社では毎年2月初旬に「商売繁盛」を祈念して「初午祭(はつうまさい)」も行われている。

 同町内では2011年12月と2014年2月に大規模な火災が発生し、消失した建物を解体し、さら地となった跡地の再開発が進んでいない場所もある。商店街店主らの防災意識は高まっているが、近年飲食店が多く開業したこともあり、ぼやが相次いでいる。

 自身も隣地の火災で被災した経験を持つ同商店街組合理事長の梯輝元さんは「小さな不注意が大きな災害につながる火災は恐ろしく、一瞬にして築き上げてきたものを奪ってしまう。火の用心だけはしっかりしてほしい」と呼び掛ける。

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