「小倉城」(北九州市小倉北区城内2)天守閣下の石垣調査のため、堀の水を抜く工事が始まった。
埋蔵文化財など記録保存を行う、北九州市芸術文化振興財団・埋蔵文化財調査室によると、堀の水を抜き、石垣の3D測量調査と基底部の確認作業を行うため、2月20日から水抜きを行っているという。
1602(慶長7)年に細川忠興が築城した小倉城は、1837(天保8)年の火災により消失したが、天守台石垣は当時のままの姿を保ち、1959(昭和34)年に再建された天守閣も同じ場所に建てられた。同室は「石の積み方や規模と構造、反りの変化や傾斜角度などについて正確なデータを得ることが可能となり、小倉城築城技術の解明につながる」と期待を寄せる。
水位の変化に気付いた人たちは「テレビ番組の『池の水ぜんぶ抜く』みたい」「同時に外来種も駆除すればいいのに」などと話しながら、珍しい「お堀」の風景を写真に収めていた。
調査期間は3月14日までの予定。