小倉の菓子製造業「つる平」(北九州市小倉南区曽根新町1、TEL 093-471-4777)は、5月18日から「北九州市市制55周年」を記念した詰め合わせ商品「菓子合併」の販売を始めた。
合併前の旧五市をイメージした、ミニバウムクーヘン「小倉日記」(小倉)、同社の看板商品のバナナ味「バナナぽんつく」(門司)、製鉄の町・八幡の銘菓として知られる「くろがね羊羹(ようかん)」(八幡)、かっぱ伝説がテーマの「かっぱ封じの地蔵餅」(若松)、世界文化遺産にも登録された伝統行事「戸畑祇園大山笠」を模した「ちょうちん山最中(もなか)」(戸畑)の5種を1つのパッケージにまとめた。
社長の原田茂樹さんは「小倉駅の土産品売り場では、博多のお土産が中心に売れている。北九州の名物となるような商品を」と約5年前に着想し、「くろがね羊羹」製造元の「スピナ」(八幡東区)に協力を仰いだ。同様に、「ちょうちん山最中」を販売していた菓子店にも声掛けしたが、廃業してしまったため自社で引き継ぎ製造を始めた。
若松区は、名物となる菓子が見当たらないことから、地元に伝わる昔話「かっぱ封じ地蔵」をイメージし、「抹茶の餡(あん)を竹炭と黒ごまの生地でくるみ地蔵をイメージした」という「かっぱ封じの地蔵餅」を新たに作った。
原田さんは「一箱で、北九州全体を味わえる詰め合わせとなっている。北九州市の知名度向上になれば」と期待を込める。
価格は700円。小倉駅「アミュプラザ」(浅野1)や同社直営店で販売する。