百貨店「井筒屋」(北九州市小倉北区船場町)は5月からドアボーイを採用し、毎朝、本館正面入り口で来店客を笑顔で迎えている。
欧米の百貨店や高級ホテルなどで見かけるドアボーイだが、「(同社での)採用は、83年の歴史で初めて」(広報担当の松田享子さん)という。同店は昨年から「百貨店らしさ、地元密着」をテーマに全館でリニューアルを行った。改装に当たりプロジェクトチームで出た案の1つがドアボーイだった。
ほかにも「お客さまのコーディネートを手助けするパーソナルスタイリストとの提携や、従来なかったラグジュアリーブランドを多く導入した」と松田さん。ドアボーイの導入は「まず、デパートの顔として笑顔でお迎えすることで、お客さまに気持ちよく買い物をしていただきたい」と狙いを話す。
アルバイトとして採用された5人のうちの1人、田中信吾(のぶみち)さんは「いくつかのアルバイトを経験したが、接客業は初めて。業務に就いて約2週間が過ぎ、荷物の多いお客さまの手伝いをしたり、常連のお客さまとあいさつを交わしたりしている。徐々に慣れて仕事の楽しさや重要性が分かり始めてきたが、革靴で1日中過ごすことにはまだ慣れない」と苦笑する。
営業時間は10時~19時(金曜・土曜・祝前日は20時まで)。ドアボーイの勤務時間は16時30分まで。